ホスピタルインフォ ナース版

看護部長からのメッセージ

看護師を目指したきっかけ

 父が病気がちで、母が看護師でしたので、医療関係の仕事に対する興味はほかの人よりあったのではないでしょうか。母の姿を見て、手に職をつけたいとも思っていました。検査技師や薬剤師なども考えたのですが、結局は母の跡を継ぐような形になりましたね。父は「きつい仕事なので、かわいそうだ」とも言っていましたが、あまり否定すると、母を否定することにつながりませんから、心中複雑のようでした(笑)。でも両親は私が仕事を続けていくことにとても協力的でしたね。私が出産した頃、母は地域の病院で総婦長の下あたりのポジションにいたんですが、きっぱりと退職し、子育てを全面的にサポートしてくれたんです。それで私も産前産後休暇だけで復職し、ずっと働いてきましたが、続けてきてよかったと思っています。若い人たちには一人で背負いこまず、親御さんや友達を上手に頼って、甘えるときには甘えなさいと言っています。体力的なことで滅入ってしまいますと、子どもさんや介護している親御さんにも影響が及びます。自分があってこそ、家族もあるわけです。その分、助けてくれる人には感謝の気持ちを言葉で伝えなくてはいけません。やったらやっただけの遣り甲斐を感じる仕事なのですから、細く長く働いていってほしいですね。

自身の看護観

 看護生活は、新生児センターからのスタートでした。自分の希望でもありました。小児に興味を持ったのは、学生時代の小児病棟の実習でであった師長さんの言葉がきっかけです。長期入院していたわがままな子供さんの悪戯に医師をはじめ、看護師も皆が手を焼いていました。ところが当時の師長さんだけはその子を決して叱らないんです。その子も師長さんが来ると、いたずらを止めるんですね。師長さんは「子どもは悪くない。病気がそうさせているのよ。病気が長い経過をたどるようになると体調が悪化しているときに悪戯をしてわがままを言いたくなるのよ。病気の状態に気を配らないといけない」とおっしゃいました。それから私も患者さんの状況を掴み、治療に向かわせるために経過を注意深く観察するようになり、患者さんとの関わり方がわかってきたんです。
 患者さんの要求は様様ですし、中にはクレームのような主張をされる方もいらっしゃいます。しかし、そういうことを言わせているのは病気なんです。憎むべきは患者さんではなく病気なのですから、患者さんがしっかりと病気に向き合えるよう環境を整えたり支援できればクレームにも冷静な対応ができ、トラブルを避けることにもつながるはずです。

看護師として働く方へのメッセージ

 当院には500人の看護師がいますが、同じ組織の中で同じ時期病院の理念や看護部の目標に向かって一丸となって頑張ったわけですから、たとえ帰郷や出産、ご主人の転勤などで組織を離れないといけなくなったとしても「あの年月は充実した日々でいい思い出だわ」と振り返られるように満足して終わって欲しいです。中には組織に合わないという理由で辞めていく人もいますが落ち込んだまま辞めていく人がいないように話を聞き、拗れた関係性を修復できるよう丁寧に関わり、次に活かせればと配慮しています。急性期病院が合わないと思ってしまった人でも、慢性期の病院や老健等の福祉施設で立派に看護師として大成できる人もいます。自分に合った組織で力を発揮し仕事を続けていって欲しいですね。そのためにどんな支援をしたら看護師が達成感を得られるのか社会情勢を敏感に捉えながら常に考えていきたいですね。

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